面接がうまくいかないときには一度冷静になろう。

面接の負のスパイラルは、不採用になり焦りが生じてきて、気づかないうちに「雇ってください」と迫るような姿勢をとってしまう時に起こります。「良いものは選ばれる」ものですから、本当に優れた人であれば、会社を選ぶ立場にあります。「どうしても働きたい」と言っている割には、何の具体性もない場合、就職が決まらず焦っているようにしか見えません。お友達なら励ましてあげたいところですが、まず雇わないでしょう。面接がうまくいかない場合は、自分に正直になってみることも大切です。仕事は、他人の代わりに自分が実益を生むことです。「こういうことであれば、快く代行を引き受けられる」といった気持ちが伴っていなければ、継続して仕事を続けることは、苦痛そのものですし、企業側としても短期で退職されてしまっては、雇った意味がありません。
事務職・営業職・技術職、面接で重視されることは、まったく異なります。事務職に従事する方を選ぶ場合、面接書類に事務能力が現れます。履歴書の写真の貼り方や書き方、封書の作り方、それらに明確に事務能力が現れています。営業力であれば、面接は「プレゼンテーションの場」そのものですから、面接者に対してどれだけ自分を売り込めるかで、営業能力は分かります。技術職の場合は、技術者が面接すればすぐに分かりますので、信頼とチームワーク能力を把握するのに「何故、退職したのか」は重要になるでしょう。面接がうまくいかないときには、面接者がどんな視点で自分を見ているのかを冷静に考えてみましょう。
また求職者は気づいていないものですが、面接時には、言葉で交わされることよりも、むしろ言外のものが、その人物を良くあらわします。技術者であれば、面接時に無口であったとしても悪い印象は持ちません。しかし、技術者であるにもかかわらず、面接前に記録してもらったアンケートの文字が読みにくいのでは、本当に技術力があるのか疑わしいと思われても仕方ありません。文字がうまい必要はありませんが、重要な語句が丁寧にはっきり明記されないのであれば、入社後の報告能力は期待できません。このように、社会人生活で身に着けてきたものは、些細なところに現れています。そして、優れた企業であればあるほど、こうしたことが顧客満足度に反映することを理解し、かつ実行しているからこそ、重視します。「メガネが洗浄されていなかった」という理由で名門大学生を不採用にした接客業者もあるほどです。面接がうまくいっていない場合は、もう一度、自分を再点検してみましょう。
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